訪問看護の道に入り、まだ日が浅い私です。
処置や点滴でしっかりと看護ケア行う方から、
状態観察でお話してくるだけの利用者さんもいらっしゃいます。
処置等があれば、看護の仕事をした!と自己満足感も高いのですが
話を聞いただけで、これでお金をもらっていいの?と感じることも。
(長い目でみたら意味はあるのですが、始めたばかりの私は違和感がありました)
訪問看護の利用でいくら利用者さんは負担額が発生しているのか
訪問看護の単位数、自己負担額についてわかりやすく解説します。
介護保険 医療保険 の2パターンで訪問看護を利用
病院の場合は医療保険範囲内で利益を得ます。
しかし、地域・在宅となると介護保険・医療保険のどちらかを使用して訪問看護の介入となります。
次に介護保険と医療保険を使用した場合の料金形態について説明します。
<介護保険での利用>
対象
・要支援1,2、介護1~5に認定された人
料金の計算方法
単位数 × 10円(地域によって11円程度)
そこから自己負担(1割~3割)を支払う
特徴
・利用できる回数や時間は、ケアマネジャーが作成する「ケアプラン」によって調整される。
・「介護サービスのひとつ」として利用するので、訪問看護だけでなくデイサービスなどと組み合わせて使うことが多い。
・利用できる回数や時間は、ケアマネジャーが作成する「ケアプラン」によって調整される。
<介護保険での利用>
対象
・40歳未満(介護保険の対象外)
・40歳以上でも「要介護認定を受けていない人」
・特定疾病(末期がんや難病など)の人
料金の計算方法
診療報酬に基づく点数制(1点=10円)
自己負担は1~3割
特徴
主治医の「訪問看護指示書」が必要
回数や時間の制限は介護保険ほど厳しくない
医療的ケア(点滴・医療処置・終末期ケアなど)が中心
※医療保険での訪問については、こちらのブログ記事を参考にしてください
→医療保険を利用しての訪問看護
介護度別の月額の限度額
要介護度ごとの支給限度額(月額の目安)
2025年度現在の限度額です
- 要支援1:50,320円
- 要支援2:105,310円
- 要介護1:167,650円
- 要介護2:197,050円
- 要介護3:270,480円
- 要介護4:309,380円
- 要介護5:362,170円
※この金額は「サービスにかかる費用の上限額」であり、利用者の負担はその1割~3割(所得に応じて)となります。
利用者さんの介護状態、金銭状況等に応じでは、介護保険適応外でもサービスを受けることができます。
この場合、全額自己負担となります。

担当した利用者さんの話です。
ケアマネさんが、小規模多機能を選択されましたが、元利用していたデイサービスが好きなのでそちらを利用したいと熱望されました。
全額自己負担でそのデイサービスを利用となります。
このケースは少し特殊な例ですが・・・。
完全自己負担という場合もありました。
介護保険での訪問看護
訪問看護の単位は、
- 20分未満:311単位
- 30分未満:468単位
- 30分以上1時間未満:816単位
- 1時間以上1時間30分未満:1,118単位
などと決められており、これを限度額の範囲で組み合わせて利用します。
サービス時間 | 単位数 | サービス総額(1単位=10円) | 利用者負担 1割 | 利用者負担 2割 | 利用者負担 3割 |
---|---|---|---|---|---|
30分未満 | 307単位 | 3,070円 | 307円 | 614円 | 921円 |
30分~1時間 | 463単位 | 4,630円 | 463円 | 926円 | 1,389円 |
1時間~1時間30分 | 632単位 | 6,320円 | 632円 | 1,264円 | 1,896円 |
上記の表は「訪問看護基本療養費」のみで計算した金額です。
実際は「初回加算」「24時間連絡体制加算」「緊急時訪問加算」などがつく場合があります。
自分の訪問の価値を考える
訪問看護の世界に飛び込んだばかりの私にとって、「自分が訪問する意味」や「利用者さんのご負担はどれくらいなのか」という疑問は常につきまとっていました。
同じように迷いを感じている方も少なくないのではないでしょうか。
今回、1回あたりの費用を整理したのは、そうした疑問を持つ方の参考になればと思ったからです。
費用の目安を知ることは、利用する側にとっても、サービスを提供する側にとっても安心につながります
訪問看護の世界に飛び入りした私には、自分が訪問する意味、意義とは?
私が訪問することで、いくら利用者さんにご負担いただくのかと次第に疑問に思いました。
病院から訪問看護の世界に飛び入りした際には
同じような疑問を抱える方がすくなからずいらっしゃるのではないかと思い、
1回の訪問にかかる価格を算出しまいた。
私の訪問がどのような価値を見出すことができるか、身の引き締まる思いで訪問しなればと思う今日この頃です。
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